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ビジネスメール詐欺「BEC」をご存じでしょうか

 ビジネスメール詐欺(BusinessE-mailCompromise:

BEC)とは、巧妙な騙しの手口を駆使した、偽の電子メール

を組織・企業に送り付け、従業員を騙して送金取引に係る資

金を詐取するといった、金銭的な被害をもたらすサイバー攻

撃です。詐欺行為の準備として、企業内の従業員などの情報

が狙われ、情報を窃取するウイルスが悪用されることもありま

す。BECは、「ビジネスメール詐欺」以外にも、「ビジネス電子

メール詐欺」や「外国送金詐欺」などとも呼ばれています。

●ビジネスメール詐欺の5つのタイプ

①取引先との請求書の偽装

(例)取引のメールの最中に割り込み、偽の請求書(振込

先)を送る

②経営者等へのなりすまし

(例)経営者を騙り、偽の振り込み先に振り込ませる

③窃取メールアカウントの悪用

(例)メールアカウントを乗っ取り、取引先に対して詐欺を

行う

④社外の権威ある第三者へのなりすまし

(例)社長から指示を受けた弁護士といった人物になりす

まし、振り込ませる

⑤詐欺の準備行為と思われる情報の搾取

(例)経営層や人事部になりすまし、今後の詐欺に利用す

るため、社内の従業員の情報を搾取する

●ビジネスメール詐欺の対策

①取引先とのメール以外の方法で確認

 通常とは異なる対応を求められた場合、

急な決済手段の

変更を求められた場合にも、ビジネスメール詐欺ではない

か、確認することを勧めます。

②社内規定の整備

 「メール以外の方法での確認」、複数の担当者による

チェック体制を徹底するといった対策が有効です。

③普段とは異なるメールに注意

 海外取引におけるメールでのやりとりで多く発生していま

す。普段とは異なる言い回しや表現の誤りには注意が必要

です。

④不審と感じた場合の組織内外での情報共有

 不審なメールに担当者が気づけることは重要ですが、それ

と同時に、その情報を適切な部門に報告できる体制が重要

です。ビジネスメール詐欺の場合、何らかの不審な兆候が、取

引先への攻撃を明らかにする可能性もあります。従って、取引

先との連絡・情報共有も重要です。

⑤ウイルス・不正アクセス対策

 攻撃や被害に至る前に、何らかの方法でメールが盗み見ら

れている場合があります。原因は、メールの内容やメールアカ

ウントの情報を窃取するウイルス、メールサーバへの不正アク

セスなどが考えられます。基本的なウイルス対策の実施が不

可欠です。また、特に、メールアカウントやメールサーバ(サー

ビス)に対する防御が重要です。

⑥電子署名の付与

 取引先との間で請求書など

の重要情報をメールで送受信

する際は、電子署名を付けると

いった、なりすましを防止する

対策も有効です。

⑦類似ドメインの調査

 攻撃者は、自組織のドメイン

名に似た「詐称用ドメイン」を

取得し、取引先へ攻撃を行うこ

とがあります。定期的に自組織

に似たドメイン名が取得されて

いないかを確認し、必要であ

れば注意喚起を行うといった

対応も検討してください。

「多層防御」の考え方に基づ

き、ビジネスメール詐欺の攻撃

を検知するため、複数の防御層

を設けるようにしてください。

詳細は→https://www.ipa.

go.jp/security/をご確認くだ

さい。

※出典 IPA:独立行政法人情報処理推進機構より抜粋

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